TSUKUMO の 3 万円 PC「Acer Aspire M1100」に Linux を導入しようシリーズ。今回は Vine Linux を入れてみようの巻。
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この PC には、デフォルトで「Linpus Linux 9.3 console mode」という CUI オンリー&英語オンリーの OS がインストールされています。が、流石にこのまま使い続けると心が折れそうなので、とりあえず GUI の Linux ディストリビューションを導入することにしました。
Debian や Fedora、FreeBSD などなど、どれにするか迷ったのですが、Vine Linux 4.1 が CD 1 枚でインストールでき、なおかつ日本語もお得意ということだったので、これに決定しました(注:私は Linux に触るのは殆ど初めてです)。
インストールに当たって特段難しいことは無く・・・ISO イメージをダウンロード、CD-R を作成(私は ImgBurn を利用しました)、Linux マシンの BIOS を CD-ROM 起動優先に変更。あとは CD-R を入れて再起動すれば OK。
一つだけ、インストーラの起動中に(Loading ohci1394-drivers の後で)止まってしまうという問題があったのだけれど、
ブート時のパラメータを linux acpi=off にすることで回避(この時点では日本語 106 キーボードが認識されないので、イコールは「へ」のキーになる、という所でまた迷った)。この問題は Athlon の CPU でよく起こる問題のようです(古い情報ですが、
ここら辺から推測)。
インストーラが起動してしまえば、後は美しい GUI(しかも日本語)がガイドしてくれるので、とても簡単でした。所要時間は 20 分かからない程度だったと思います。
※尚、acpi=off のパラメータが必要なのはインストール時だけで、通常使用時のブートパラメータに入れておく必要は無いようです(逆に、入れておくとシャットダウン時に自動的に電源が切れなくなりました)。インストールの途中で「高度なブートローダオプションの指定」をオンにし、次のページの「一般カーネルパラメータ」から「acpi=off」を削除すると良いようです。
Linux というと敷居が高いように感じていましたが、インストールするだけなら意外と簡単でした(少なくとも今回の経験について言えば)。プリインストールされたアプリケーションもそれなりにあります(流行りの GIMP とか)ので、インターネット+メール+お絵かき+チャット程度なら、Linux も既に一般人のレベルにまで来ているなぁ、というのを実感しました。
その他悩んだ点について、もしかすると誰かのお役に立つかも知れないのでまとめておきます(自分用メモの意味合いも含めて):
起動時に Suspend2 で BIG FAT WARNING が表示されるソフトウェアスワッピング時に使用されるパーティションの指定に関する問題のようです。よく分からないのですが、ブートパラメータから resume2 を消したら消えました。これが正しい対処法なのかどうかは知りませんので、悪しからず(というか誰かご存知でしたらお教えください、あるいは ML に質問するべき?)。
シャットダウン時に irqbalance の終了が FAILED となるマルチプロセッサ環境でなければ止めてしまって問題ないようです。
ターミナルから chkconfig irqbalance off。
ブートオプションを弄るには?最初「システム管理」>「ブートローダの管理」を使ったのですが、何故か設定時にクラッシュしてしまいましたので、/boot/grub/menu.lst を直接 vi で編集しました。Vine Linux 4.0 以降、ブートローダが LILO から GRUB に変更されたそうなので、古い資料を参照するときは混同しないように注意です(私はかなり悩みました)。
NumLock が(X の)起動時に有効にならない?(キーボード上では LED が点灯しているのに)私も悩んでます。誰か解決法をご存知でしたらお教えください。いつの間にか直りました。kernel を最新版に更新したからかも?
所謂「ソフトウェア・アップデート」とか「Microsoft Update」みたいなものは?「システム管理」>「Synpatic パッケージマネージャ」で、「再読込」・「全てアップグレード」・「適用」を押すと、パッケージを適切に更新してくれるようです。もしくは apt-get update の後に apt-get dist-upgrade。当然ですが、何れもインターネット接続が必要です。
ifconfig 等のコマンド一般ユーザの PATH には /sbin や /usr/sbin が入っていないので(Mac OS X ではデフォルトで入っているので異様に感じましたが、Linux では普通のことのようです)、ifconfig 等は /sbin/ifconfig としないと実行できません。root の方はパスが通っているので、普段使っているコマンドが分からなくなったら whereis
COMMAND とすると良さげ(若しくは su - で root になった方が早いかも)。
起動時に acer ロゴのままフリーズしてしまうインストール中に強制シャットダウンした際などにこの問題が発生するようです。原因は不明。一度コンセントを抜いて、数十秒間待ち、再度コンセントを入れると復活しました。
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目標が無いと勉強する気が起きないので、今回のミッションは「自宅サーバの設置」ということにしてみます。具体的なスペックとしては:
- Apache を使って Web Contents の配信を行えるようにする
- Perl 等の CGI、PHP を利用可能にする。
- できれば、Java Servlet / JSP も試してみたい。
- MySQL を導入してみる。
- メールの送受信を可能にする。
- DDNS の定期更新。
- SSH / SFTP サーバ。
急に技術系ブログみたいになってきましたが、単に目新しいオモチャを前にしてはしゃいでるだけです。自宅サーバといっても常時公開するようなものではなくて、時々実験的に起動して一人で楽しむ、みたいな感じを予定しています。
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「シリーズ」と銘打ってしまったので、とりあえず次回はインターネット接続編でも。。。
追記(2007.09.10):一部訂正しました。
追記(2007.11.04):一部訂正しました。