Kenichi Maehashi's Blog

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Category: Linux
TSUKUMO の 3 万円 PC「Acer Aspire M1100」に Linux を導入しようシリーズ。今回は Fedora 7 をインストールの巻。

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USB の無線 LAN アダプタを使えるようするべく色々試してみましたが、結局無理そうだということが分かってきました。ので、あっさり他のディストリビューションに乗り換えることにします(Vine Linux が気に入らなかったわけでは決してありません。インストールも簡単だし、日本語は綺麗だし)。

最初 Debian(のネットワークインストール)を試してみたのですが、何故かインストーラが CD-ROM ドライブや NIC を全く認識してくれない状態で、インストールできず。

次に Fedora 7 の x86_64 版(これもネットワークインストール(※注))を試したところ、こちらはすんなりとインストールに成功(ただしインストールは数時間かかりました)。
一つ重要なメモ。「パッケージアップデータ」でパッケージを更新する際に、デフォルト設定ではフランスのサーバに接続してしまうようです。こちらの ITpro の記事を参考に「yum-fastestmirror」を導入したところ、KDDI 研究所(日本)に繋がるようになりました。これは、知らないとできないなぁ。。。

で、肝心の無線 LAN アダプタ「GW-US54GXS」ですが、結果から言うと、WPA-PSK / TKIP 認証で接続できるようになりました!サーバとして使うにあたって信頼性をチェックしていますが、今のところ問題ないようです(但し、距離の問題で IEEE802.11g の最高速度 54 Mbps では接続が不安定になったので、18 Mbps に制限して通信しています)。ドライバのインストールについては色々と Web 上で情報が錯乱していて(今回、またしてもシステムをぶち壊してしまい、再度クリーンインストールしています)、色々試した結果、こんな手順で作業をしました(以下、色々なサイトさんにリンクしていますが、私が試した限り、情報が最新でない、又は一部誤っている部分を含むページもあるように思われます。試される方は、若干の試行錯誤は覚悟されたほうがいいかもです)。

1. 入っていない場合は、カーネルのソースをインストール(その前に依存パッケージの導入がいくつか必要かも?)。
2. カーネルソースに含まれる zd1211rw のコードを少しだけ編集(デバイス ID などを追加)してから、ソースのルートにある .config を編集してコンパイルできるようにルールを設定、モジュールのみをコンパイルし(カーネル全体を再構築しても良いらしい?)、インストール、ロード。詳しいところ、GW-US54GXS についての議論がここにあります(必ず最後まで読んでから作業を始めてください!)。(自分は何故か .tmp_versions というディレクトリを作成しないとコンパイルが完了しませんでした。)
3. この時点で、USB ポートに繋がれた無線 LAN アダプタがインターフェース eth1 として認識されます(ifconfig -a でチェック)。稀に、何もしなくても wlan0 として認識されることがあるようですが、これは怪しいので使わない方が良さそう。wlan0 として認識される場合でも問題なく使えるみたいです(?)。
4. /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1 に設定を諸々書き込む(ifcfg-eth0 を参考にしながら)。ここらへんを参照。
5. WEP キーを利用した接続なら、後は iwconfig で設定するだけで接続できるはず(未確認)。WPA を使う場合は wpa_supplicant というサービスの設定が必要。/etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf を修正(ここらへんを参照)、/etc/sysconfig/wpa_supplicant のデバイスおよびドライバの指定を適切なものに変更(ここでは eth1、wext)。
6. 「eth1 を活性化」するよりも先に wpa_supplicant が起動しないといけないようなので、/etc/init.d/wpa_supplicant を編集。DHCP を利用する場合のみ?固定プライベート IP 環境では、順番が逆でも動作しています。ここらへんが参考になりました。
7. chkconfig wpa_supplicant on、service wpa_supplicant start。これで接続に問題がなければ、再起動をして全体のチェックしてみる。

デフォルトでは、無線 LAN アクセスポイントの設定で、SSID を隠す設定(ステルスモードと呼ぶ AP もある)にしておくと、認識してくれないようです。設定を少し弄る(network ブロックに scan_ssid=1 を追加する)と、SSID を隠していても認識されるようになりました(詳しくは /usr/share/doc/wpa_supplicant-X.X.X/ にあるマニュアルとサンプルを参照)。scan_ssid=1 とすると AP のスキャンにかかるレイテンシが少し長くなる、との記載もありましたが、とりあえず問題なく運用中です。

ということで、晴れて「Windows マシンにおんぶだっこ状態」を脱却できました。めでたしめでたし。

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前回の番外編でも書きましたが、こちらの環境では何かしらのタイミングで USB ハブによるリセットが掛かってしまうようです。前回は「1 秒おきにルーティングテーブルを見張って...」と書きましたが、この方法ではどうやら上手くいかないようなので、ping リクエストを送って失敗しているかどうかをチェックする方式に切り替えました。Perl で 100 行足らずのスクリプトですが、起動時に(/etc/inittab に登録して)自動実行されるようにしてみました。(尚、ping を送るとなるとトラフィックの問題があるので、チェック頻度は 10 秒に一回に変更。)

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さて、次回は・・・どうしよう?

(※注)DVD イメージと一緒に配布されているレスキュー CD の ISO イメージを CD-R に焼いて、その CD で起動すると、ネットワークインストールが可能です。ソースに HTTP を選択した上で、サーバを「ftp.kddilabs.jp」・パスを「Linux/packages/fedora/releases/7/Fedora/アーキテクチャ名/os」と入力すると良さそう(ミラーサーバは他にもあるようなのでお好みで)。

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